この手すりを見てどう思うだろう。私は使いづらいと思った。特にここに居合わせたのは小雨の降る時だった。
見ていたら、おじいさんがやって来た。この手すりにつかまった。階段をひとつ下りて、ずるっと手を動かした。またひとつ下りて、ずるっと手を動かした。そのおじいさんは手すりから手を離すことなく一番下の段まで行った。
見かけだけでなく、案外使いやすいのかもしれない。手を止める場所がわかるからなのかもしれない。
しかし今もこの手すりが有効なのかどうか私はわからずにいる。すっと斜めの直線だったら、あのおじいさんはどう手すりを使うかが知りたい。そう思いはしたものの、それはこういう場所だったから思った訳で、おじいさんをツケる訳にもいかない。


