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オバマ次期大統領を選出したアメリカを理解するための本「われらが歌う時」

2008年11月18日 17:55

オバマ次期大統領と、その人を今選んだアメリカという国を理解するのはとても難しいし、アメリカの現代史を丁寧に学んだところで理解には至れそうもない。リチャード・パワーズの「われらが歌う時」はそれが理解できるようになる稀有な本だ。この本、今読むべきだと思う。アメリカって今でも何かというと人種記入欄があるそうです。国籍ではなく。

» 「われらが歌う時」|新潮社

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オバマ氏とは違うけれど、亡命ユダヤ人の父と黒人の母を持つ、音楽に長けた兄弟を中心にした物語。才能をどこまでも延ばすことで黒人(一滴でも黒い血が混ざっていれば黒人、という考え方は今なおアメリカでは普通)であることを超えることができる、という考え方で育てられた子どもたちがやがてそれを実現し、白人も黒人もアジア人もユダヤ人もなく、人類があるだけだということに気づくという話。もちろん今のアメリカはそんなことに気づいているわけではなく、相変わらずだとは思うけれど、オバマ氏を選出できるまでには育った。

デザインの話じゃないって? そんなこと言うよりもこの本読むことをお勧めします。読むのはけっこう大変ですが、今までのパワーズの本に比べたらずっとわかりやすいこと請け合います。

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たまには自分の趣味にこだわらずに手にするのも面白い

2008年11月12日 15:20

本を読んでいて、わからないものが出てきて、無性にそれを知りたくなることありませんか? 

そんなわけで買ってきた15世紀の音楽のCD。オルランド・コンソート「FOOD,WINE & SONG」。CDが本の中に入っていました。本は曲の紹介、4カ国語の歌詞、料理の当時のレシピで構成されています。男声4重唱であることが条件で、私に知識があるわけではないので、こんな時は信頼できるレーベルのものを…というわけでフランスの名門ハルモニア・ムンディのアルバムを選びました。

» harmonia mundi

» the Orland Consort

オルランド・コンソート「FOOD,WINE & SONG」。表紙はブリューゲル晩年の作品「農家の婚礼」(1568)。
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ハルモニア・ムンディのロゴ。古楽の信頼のマーク
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レシピとして紹介されていた「タラのビール煮」
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自分の知らない世界というのは信頼できる人に案内してもらわないと単純に入り口で嫌いになってしまうもの。いいアルバムに出会えて、ちょっと今日は仕事が進みそうです。ハルモニア・ムンディは演奏する曲にあわせて演奏する場所や録音方法まで考えてアルバムを作ることで知られています。このアルバムもドイツのある教会で4日間にわたって録音がおこなわれていました。ちなみにハルモニア・ムンディは世界の調和の意。

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日本の美って何なんだろう?

2008年11月11日 11:11

先日、松岡正剛さんと会う機会があって、まさにこの本のような話を伺った。豊穣な足し算があって、引算がその後にくる。日本はそうやって文化を深めてきた。だから真っ赤な五重塔を美しいと感じるのも日本の美だし、その色が落ちた五重塔を美しいと感じるのも日本の美。ただこのところ後半ばかりが持上げられているのがおかしくて、このふたつの拮抗、または相互に内包しあうことこそが日本の美のの日本の美たる力であり、それこそ「和」と称するべきものだ。…簡単に言うとこういう話。

コロナブックスの新刊「日本の美100」。様々な分野で活躍する日本人25人に4つずつ、日本の美を挙げてもらって、100。そこに高橋睦郎と池内紀の対談を加えた。それにしても「日本の美」って大きく構えたものの、そこにあるのは様々な断片。結果として正剛さんの話と見事に重なっている。この25人の人選、大変だったんだろうなあ。

» 日本の美100|平凡社

ど真ん中直球のように見えるカバー表紙の満開の桜。
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ぱっと出たページ。右に東大寺南大門の金剛力士像。左上は古九谷の角皿と重盛三鈴の手がけた東福寺の市松模様の庭。
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日本の美なんてひと言で言うのはやめようと、この本を開いて思いました。日本の美って何なんだろう?

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本好きをうっとりさせる本作りの極意「造本解剖図鑑」

2008年11月07日 17:49

ここまで教えちゃっていいの?…とDTPWORLDでも思っていたけれど、まとめてみればさらに強く感じる本作りの極意の本「造本解剖図鑑」。本のカバーに触れるだけで本当にうっとりです。ガーゼみたいな、しかし堅さのある不思議な紙が使われています。これだけで満足したりして。

» 「造本解剖図鑑」|ワークスコーポレーション

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ミルキィ・イソベ監修「造本解剖図鑑」

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カバーを透かしてみるとこんな感じ

「ブックデザイン ミルキィ流」に続く、本作りの極意本。実際にミルキィさんが作ってきた本を使って、どこにどんな紙を使い、どんな印刷をほどこし、どんな工夫を加えたかが、紙の名前まできちんと紹介されている。ブックデザインをする人には大変参考になるでしょう。本当にここまでバラしちゃっていいんですか、と思うくらい。

しかし、それ以上に本好きの人はこの本を好きになると思います。本への思い入れ、作り方の工夫、著者とデザイナーの関わり、といろいろな要素が組み込まれて、楽しませてくれます。ありがとー、ミルキィさん。

» ミルキィ・イソベさんのスタジオ

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アメリカはどこへ向かうのか?

2008年11月06日 15:29

ちょっと話が政治めきますが…。大統領選を制したオバマさんの本名はバラク・フセイン・オバマ・ジュニア。ケニア生まれのアフリカ系アメリカ人でムスリムの父と、カンサス生まれの白人でプロテタントの母を持つという複雑な立場で生まれていることをご存知ですか? 彼自身はプロテスタントで、黒人初の大統領と紹介されるわけですが、彼の発言は今後常にこの事実を判断基準にされていく、今までの大統領にない困難なものになっていくのでしょう。

丁度今、私が読んでいるのはリチャード・パワーズの新著「われらが歌う時」という本。主人公は亡命ユダヤ人物理学者の父と黒人の母を持つピアニストという設定。

» 「われらが歌う時」|新潮社

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黒人に見える風貌なのにクラシック音楽を学び、やがてアメリカそのものとも言えるリズム&ブルースやポップス、ジャズに触れていく。アメリカの近代史を音楽をベースにして描いていく。まだ後半に入ったばかりなので、感想は言えないのですが、ことあるごとに白人からも黒人からも別の存在として受け止められていく姿が印象的です。

さて。アメリカはどこへ向かうのでしょうか。

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ひとがつくったもので、ひとがこもらないものは、寒い。

2008年10月31日 15:17

藤原新也著「メメント・モリ」が25年目にして大幅に刷新して再登場した。買った。これでこのタイトルを買うのは3回目。前の2冊はなんやかんや後輩にあげてしまった。どきっとする写真と言葉が溢れている。

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まず、飛び込んでくるのがこの言葉。デザインに向けての言葉ではなく、生きることに向けての言葉だけれど、デザインについても当てはまる。

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こちらはまさにものづくりの話。ひとがつくったもので、ひとがこもらないものは、寒い。心をこめてものづくりを。

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世界最大の本は?

2008年10月21日 13:35

世界最大の地図帳…職場の仲間がすごいでしょ、と教えてくれた。重さ30kg、64cm×47cm。確かに大きい。世界に3000冊。なんだかありがたいですが、重いです。

» Earth

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しかし、上には上があるもので、地図帳というくくりを外し、世界最大の本としてギネスブックに記録されている本はこちらです。

» Bhutan: A Visual Odyssey Across the Last Himalayan Kingdom

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150cm×112cm、重さは59kg。卓球台サイズだそうです。ひとついかがですか?

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今、なぜヴィクトリア朝が気になるのか?

2008年10月20日 14:54

ヴィクトリア朝の様式やデザインの細部を持ち込むと今のグラフィクデザインやプロダクトデザインで評価される。ケータイの高級感なんてところでもこうした細部へのアイデアは求められるし、一方でケータイをスワロフスキーで着飾るのも似ている。ゴスロリなんて流れも一致している。先行きが混沌とする分、表層に人々は期待をこめるのかもしれない。

今はストゥディオ・パラボリカから出ている「夜想」も最新号は「ヴィクトリアン」。濃厚にヴィクトリア朝のことを現代から見ている。

» 「夜想 #ヴィクトリアン」

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後書きに編集長、今野裕一さんの文章がある。

「明治の日本はヴィクトリア朝から服や小説…いろいろなものを導入した。文脈を気にせずどんどんコピーしていった。ヴィクトリア朝はコピーできるものをたくさん持っている宝庫であった。そして今日もそうである」

そうか、現代日本の足元がコピーだったんだ。

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虹が見えるパラパラ絵本「Rainbow In Your Hand 」

2008年10月17日 14:22

本をパラパラとめくると虹が現れるというなんともすてきな絵本。本の使い方を変えた、と言いたくなる本です。読むでも見るでもなくパラパラとめくる。パラパラ漫画というのもありますが、これはパラパラしないとこの虹が現れないのがすごいところ。

» Rainbow In Your Hand | Utrecht[ユトレヒト]

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川村真司という人は世界中の30歳以下のアートディレクター、デザイナーから選ばれるADC YOUNG GUNSに選ばれ、現在オランダのエージェンシー180 Amsterdamで働いている人のようだ。

» MASASHIKAWAMURA
» 180 Amsterdam
» ADC Young Guns | ADC Young Guns 6 Winners

ここからオランダでの仕事の様子や生活などについて読む事でできる。

» HERE I AMS

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「ミシュランガイド 東京 2009」を確実に買うには、ここに記入すること

2008年10月16日 17:42

昨年版は完売になってしまった「ミシュランガイド東京」。まだ発売まで1か月以上あるけれど、本屋さんには予約用のカードが置かれていた。

» ミシュランガイド

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ミシュラン初のアジアのガイドブックだけに慎重に東京に絞っているところが冷静だ。京都あたりは気をつけないといろいろな不始末を起こしかねない。ヨーロッパの様々なところですでに一通りそういうことを経験しているだけに慎重なのだろう。

で、まあ去年は私が好きな店が載っていなかったのでほっとした。このガイドブックに載るのは必ずしもいいことだと思っていない店はヨーロッパも含め、多々存在することも知っておいた方がいいでしょう。出たらとりあえず店頭で自分の使っている店が出ていないことを今年も確認したいと思います。

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デザインに関わるさまざまな出来事やユニークな試み、新商品の意図、デザイナーたちが日々思うことなどをとりあげていきます。

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