てぬぐいはやはりこのところ目につく。世界進出を目論むサントリーの伊右衛門は今年も5月にてぬぐいをおまけに付けた。てぬぐいを使う私としては、ついついこれを選んでしまう。
さて、今年の柄は細かいのだが…よく見ると遊びがある。手にしている方はぜひ、調べてみてほしい。伊右衛門の文字のある近くに遊びがある。たとえば、踊りの所作では最後に三味線を弾く人がいる。団子では、ひとつだけ食べかけになっている。扇子はひとつだけ閉じている。
布に簡単な染めだけ、というのがてぬぐいの基本だ。それだけに工夫は洒落ている。
洒落は江戸時代から盛んで、「かまわぬ」がまず鎌の絵、次に丸ひとつ、最後だけひらがなで「ぬ」と書くような判じ絵がよくある。浮世絵の流し目にひらがなの「で」最後に大きくて入りきらなかったと言い訳付きの鯛の胴の部分。これで「めでたい」。全体を黒でつぶして、目だけを入れ、「めくじら」。
そんな世界が連綿と続いていたはずなのだけれど、どうもこのところてぬぐいの先に出てこないようだ。
サントリー 伊右衛門
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