映画の宣伝をするわけではないんですが、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」、面白かったです。面白かった、というのが他の映画とはまったく質が違うように思いました。何よりもテレビシリーズがあって、それを相当に作り変えた映画のシリーズがあって、さらにそれを作り変えての今回のシリーズです。「序」以上に物語は別のものになっていきました。言ってみれば「序」で始めた少しのズレがここに来て大きな変化をもたらした。そんな気がしました。
前から知っているからこそ、その変化に驚く。前はこう進んだはずなのに、こうしたんだと驚く。普通の映画を見ている時にそんな驚きはなく、リメイク版と言ってもそんな物語の根本的な逸脱は(結末の大逆転みたいな単純なものはさておき)ありえません。ところがこのシリーズは毎度根本的な逸脱を起こしています、それが魅力なのかもしれません。
弱点といえばまさに同じ点で、過去を知らないとこの映画を充分には楽しめないこと。ああだったのがこうなったんだ、という驚きがこのシリーズでは本質的なものだということ。
映画が終わった瞬間の場内のざわめきは面白かったです。公開初日の初回に来ている人だから、これまでの経緯には詳しいはず。そんな人々がなんとも言えない肯定的なざわめきを作っていました。


